学生が就職活動や帰省で、安く新幹線に乗ることができる「学割証」。学生の特権として、しっかり使っている人もいるかと思います。
できることなら旅行やイベントでも使いたいですよね。しかし、旅行目的などにも活用できるのかと言うとそうではありません。
学割証を利用するためには、条件があるからです。
では、学割証を使って旅行をすると本当にばれるのでしょうか?旅行目的がNGな理由は何故でしょう?
今回は、学割証を旅行で使うとどんな時にばれるのか、また利用する際の注意点について解説していきます!
学割証で旅行するとばれる?旅行目的はなぜNG?
まず結論から言うと、学生証で旅行するとばれる可能性は高いです。
理由やばれる状況については後述します。
そもそも学割証を使うことのできる条件や、ばれてしまうとどうなるのか調査したので次に説明しますね!
学割証には使用目的の許容範囲がある!
学割証は、修学上の経済的な負担を軽くすることが目的です。
つまり「学習に関わるお金の負担を軽減する」と考えるとわかりやすいと思います。
日本学生支援機構(文部科学省が管轄する組織)の公式ホームページを見てみると、以下の場合に学割証が提供されます。
1. 休暇で帰省する場合
2. 実験実習など教育活動の一環である場合
3. 学校が認めた特別教育活動や体育・文化に関する活動の場合
4. 就職活動、受験
5. 学校が学習として認めたイベントの見学や参加
6. 病気やケガの治療
7. 保護者の旅行への同行
これを踏まえると、勉強に関係のない趣味や遊び目的の旅行は、学割証の範囲外と判断されてしまいます。
ばれると学校に大きな迷惑がかかる!
学割証の不正使用が学校にばれてしまうと、申請した本人は「割引前の普通運賃の3倍」を支払わなければなりません。
そして、学校も責任を問われてしまい、発行停止や制限などの処分を受ける場合があります。連帯責任になってしまうのです。
もし学校の誰かが学割証を不正利用して発行停止とされた場合に、自分は不正利用していないのに使用できないのは困りますよね。
更に学校内で「誰が不正した?」という特定の動きや噂も出回るでしょうし、良いことは全くありません!
学割証で旅行がばれる理由や状況は?対策はある?
では、どんな時に不正利用がばれてしまうのでしょうか?
その理由や状況について、見ていきましょう。
①本人以外が使用していたとき
学割証が使用できるのは、申請者本人のみです。
切符を購入するときは、窓口で学割証を提出する必要があります。追加で学生証の提示を求められてしまうと、友達の学割証を使っていた場合に名前が違うとばれてしまいます。
また、新幹線乗車中には、車掌による切符チェックもあるため、ここでも不正利用が発覚してしまうことも。
その場合は、鉄道会社から学校に連絡を入れることから学校にもばれてしまうのです。
学割証を使用するときは、やはり自分で発行したものを使わないといけないですね!
②旅行先で学校関係者と出会ってしまったとき
特に高校生は、学割証を発行する際に担任の先生に申し出ないといけないことがあります。
その場合、確率的には少ないですがUSJやディズニーなどのテーマパークなどで担任の先生に出会ってしまったら言い逃れができない状況に。
また、イベントグッズを大量に買って、電車の中で先生と会ってしまうということも考えられます。
余談ですが、知り合いが高校生の時に飲食店で無断バイトをしていて、たまたま先生たちの飲み会がそのお店で開かれたことにより、ばれて停学になったということがありました。
旅行であっても、絶対に先生に会わないという保証はありません。
あまりにも言い訳がきかない場所には、行かないようにしてくださいね。
学割証をもらう時のコツ・注意点は?
学割証は、基本的には所属する学校の事務窓口で申請書を提出して、内容が認められると発行されます。
(高校は、学校によって担任の先生に申し出る必要があります。また、大学ではわざわざ窓口に行かなくても、証明書発行機で手続きするところも増えています。)
学割証をもらう時のコツや注意点はあるのでしょうか?
目的の範囲内であることを学校に宣言
大事なことは、いかに勉強に関連しているかを伝えることです。
- ○○について調べに行く
- ○○のイベントに行くことで、〜なことが学べるため
上記を参考に伝えてみてください。
もちろん大学生で地元に帰省する場合は、素直に伝えればOKです。
嘘はNGだけど学校が納得すればOKな時も・・・
学校には学割証を利用する目的を伝える必要がありますが、駅で伝えることはありません。
つまり、学校側にいかに納得してもらうかが重要です。
もちろん嘘はいけませんが、前述のように学校に伝えた上で、プラスαどこかへ行く分には咎められることはないでしょう。
美術館に行った後に話題のカフェに行くということはできそうですね。
親の付き添いで旅行をすると伝えたのに、友達と旅行するのは明らかな嘘になってしまうのでやめておきましょう。
早めに準備しておく!
学校によっては発行してから受け取るまでに2〜3日かかったり、1人に対して1日(または1週間)に発行できる枚数が決められている場合も。
発行枚数が決められている場合、長期休暇で複数の学割証が必要となると、週を分けて申請しなければいけないこともあるようです。
平日のうちに余裕をもって手続きに行き、発行可能な枚数を確認をした上で申請をするようにしてください。
ただし、学割証には3ヶ月という有効期限があり、失くしてしまうと届出が必要です。管理には十分に気をつけましょう!
発行枚数に注意!
学割証は、無制限に発行できるものではありません。
多くの学校が「1人あたり年間10枚まで」というように上限を設定しています。
しかし、文部科学省では枚数制限はないと明記しているため、学校の管理上の判断のようです。
できるだけ計画的に発行するようにして、どうしても上限を超えてしまう場合には、追加発行できるか各学校の事務窓口に尋ねてみてください。
(ただし、あまりにも発行枚数が多いと怪しまれるのでご注意を!)
学割証で電車を利用するときの注意点まとめ!
学割証の発行の仕方は、理解できたのではないでしょうか。
ここからは、電車を利用する際の注意点について解説していきます。
切符を買うときは学割証と学生証を忘れないこと!
切符を買う際には、学割証と学生証を必ず持参してください。
学割証はJR窓口で提示しないと割引チケットを購入することができません。
発行された学割証に必要事項を記入したものを窓口で見せますので、事前記入も忘れずにしておきましょう。
また、学割使用時には学生証も携帯することが義務付けられています。
インターネットや券売機で学割チケットを買うことはできないので、注意してください。
ただ、本人以外でも購入可能など、特殊なルールや決まり事があります!新幹線学割の買い方についての詳細は以下の記事をご覧下さい!
>>新幹線学割の買い方!本人以外も購入可能って本当?使用時の注意点も解説!
特急料金には学割はきかないことを知っておく!
新幹線・特急電車の場合、「チケット料金=運賃+特急料金」を支払います。
学割証は運賃(乗車券)のみ2割引されるため、特急料金は定価の金額です。
また、新幹線の「のぞみ」「みずほ」「はやぶさ」「こまち」は、指定席に限り追加料金が設定されています。
「チケット料金全体から2割引ではない」ということを覚えておいてくださいね。
場合によっては他のおトク切符も考えよう!
実は、学割を使うより安くチケットを購入できる場合があります。
それは、旅行会社のクーポンや旅行パックを利用することです。
旅行会社が販売するキャンペーンでは、日時や時間帯などの条件によってはお得に購入することができます。
交通費はできるだけ抑えたいですよね。学割証を発行する前に、一度チェックしてみてください。
新幹線で学割を使用したいときの理由・目的はなんて書く?
学校で学割証の手続きをする際は、申請理由や利用目的を書く欄があります。
記事の最初にもお伝えしましたが、学割証は「学習に関わるお金の負担を軽減するため」のものです。
就職や進学に関係するものであればその旨を記載し、学校行事と関係ない場合は、帰省または保護者の旅行への同行として申請しましょう。
まとめ
今回は、学割証で旅行するとなぜばれるのか、NGな理由や電車利用で注意することを解説してきました。
まとめです。
- 学割証の目的は、学習に関わるお金の負担を軽減するためであり、旅行での利用は不可
- 不正利用がばれてしまうと、本人は追徴金の支払い、学校は発行停止・制限がかかることもある
- 学割証は発行枚数に上限があったり、発行するのに時間がかかることがある
- 学割チケットを購入する際は、学割証と学生証を必ず持参する
- 学割が適用されるのは運賃のみで、特急料金は定価である
学割証を使ってチケットを購入する際は、上記のことを参考に申請してくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!